■試乗者プロフィール
・身長180cm/体重87kg…この通りピザのため普通の方の参考にはあまりならないかもしれない点ご了承ください。
・SAJ1級を昨シーズン取得
・目当ての板は基礎オールラウンド系。具体的にはテクニカル検定を一本で済ませられるような板。
・現在の板はNordica/Fuel 170cm(2011-12モデル)。悩みは「強く踏み込むと意図せずずれる」こと。
■試乗会概要
・会場:木島平スキー場
・開催日:2014/2/22(土)〜23(日)
・主催者:石井スポーツ
・天候:晴れ
・コンディション:雪は軽いものの滑走者が多く荒れた状況。
7.OGASAKA/TC-MZ 177cm

中回りモデルとのことだが177cm、R20ということでほぼ大回り用と言って良いだろう。
これもNordica/GS Rのようにズドンと走っていく。ひょっとしたら走り感ならGS Rより上かもしれない。対して足元ガッチリという安定感ではGS Rに軍配が上がるかな。172cmのモデルも存在するとのことなので、機会が有れば乗ってみたい。購入に対する最大の障壁は、オガサカというブランドイメージとデザイン。どっかにOEMしねーかなー。
8.FISCHER/SUPERIOR PRO 3 170cm

走りはいいがずれやすい。カービング小回りは無理ゲーレベル。逆にコブは滑りやすい。コブの滑りやすさを他の板と比較すると、Nordica/DOBERMANN SPITFIRE PROと比べるとこちらが圧勝、HEAD/i.SUPERSHAPE SPEEDと同等ぐらいかな。難点はデザインが決定的にダサいこと。
9.Salomon/24 HOURS MAX 170cm

コブが優秀!スイングウェイトが軽いのか、スライドもバンクも自由自在。悪雪高速でずれるのは避けられないが、ずれ度は比較的小さく、Nordica/DOBERMANN SPITFIRE PRO≦この板<HEAD/i.SUPERSHAPE SPEEDといった感じ。
カービング小回りは斜面状況が悪化したため試せなかったが、少なくとも「ずらした後のとらえ」は悪くなかった。まさにオールラウンドといった板で、名機と言われるのも頷ける。デザインがいまいち好みじゃない(X-KARTのように黒か青ベースだったら良かったのに!)けど、いいなあこの板。
10.Völkl/PLATINUM SPEEDWALL SW 166cm+UVO

プリントデザインが大幅変化した今年のVölkl。写真ではいまいちだなあと思っていたけど、実物みるとなかなかいいね!Nordicaの次に気に入った。
肝心の乗り味は…荒れた斜面を高速で滑ると、スキー先端がすごくバタつくのだけど、そのバタつきが足元(ビンディング付近)まで伝わってこず、足元は比較的安定している。これがUVOの効果なんだろうか?これも含めていろいろと独特の挙動(走っていくタイミングとか)をする板。慣れれば問題ないのかもしれないが…。小回り時のグリップは弱い。コブはSalomon/24 HOURS MAXと同じくらいいける。総合すると24 HOURS MAXの下位互換って感じ。
11.Salomon/24 X-KART MAX 164cm

安比で昨年モデルの171cmに乗って感動した板。
うーん、足元ガッチリ!意図しないところでスキーがずれることがほとんど無い。コブは、スライドターンは全く問題なし。バンクは、「回りすぎてラインに合わない」という笑ってしまう事態に。コブを抜けたらスキーを外に放り出して、そのまま放置しておくとちょうどよくハマるという前代未聞のオートマチックコブ滑走wカービング小回りでは、エッジのかかりは良いのだけど、そのあとの板の戻りが遅め。この点はNordica/DOBERMANN SL Rに一歩譲るが、総合して、出来ることの幅が非常に広いユーティリティ性の高い板。
ただ、この板をレンタルや試乗で借りて乗る分にはとても楽しいのだけど、この板を買って自分のものとして乗るということを想像すると少し「それでいいのかな」感が感じられてしまう。それは恐らく、板のオートマチック性が高すぎて、「自分の滑り」が失われてしまうことへの恐れかもしれない。この板を支配できるぐらいの高い技術を持っていればそんな心配はいらないんだろうけどね。
12.Elan/AMPHIBIO 14 Ti2 168cm

試乗会終わりかけの余った時間で2本ほど乗っただけなので細かい評価はできないが、ちょっと悪い意味での軽さを感じてしまった。エッジグリップおよび踏んだあとの戻りはは良好。コブはやや苦戦。
現時点での購入候補としては、
・Salomon/24 HOURS MAX
・HEAD/i.SUPERSHAPE SPEED
がかなり上位にランクイン。ただ、どちらの板もいい板ではあるけど、「自分の滑りを鍛えてくれる」という意味での刺激には欠けるんだよね。
今回の試乗会では本命と目していたNordica/DOBERMANN SPITFIRE EDT(同PROの上位機種)や、ATOMICの板全般が出品されていなかったのもあり、まだ決める必要は無いだろう。今後の試乗会でそれらも乗って、判断したい。