注:SL板を何本か試乗してますが、試乗者には競技経験は全くありません。
■試乗者プロフィール
・身長180cm/体重87kg…この通りピザのため普通の方の参考にはあまりならないかもしれない点ご了承ください。
・SAJ1級を昨シーズン取得
・目当ての板は基礎オールラウンド系。具体的にはテクニカル検定を一本で済ませられるような板。
・現在の板はNordica/Fuel 170cm(2011-12モデル)。悩みは「強く踏み込むと意図せずずれる」こと。
■試乗会概要
会場:アサマ2000パーク
主催者:スポーツデポ
天候:1日目晴れ、2日目濃霧+雨
コンディション:ザラメ雪。さらに滑走者が特定コース(STAGE2)に集中したため非常に荒れた状況。ただし一部、小回り滑走者が集中してできたアイスバーン気味のレーンもあり。
例によって初めて乗った板のインプレッションから。
1.Hart/Infinite I5.2S 165cm

注:試乗者には競技経験は全くありません。
HartのSL板。
履いた感想は、「おや、俺でも扱える。」
それほど難しくはなく、普通の板と同じ感覚で操作できた。整地小回り以外試してないけど。
2.Völkl/RACETIGER SL 165cm

注:試乗者には競技経験は全くありません。
今回の小回りNo.1!
今回はバーン状況の関係上フルカービングな小回りはできず、前半ずらして後半切るという小回りをしたのだけど、この板は「ここでグリップしてほしい!」というタイミングにドンピシャリでグリップしてくれた。素晴らしい!
今はまだだけど、いつかスラロームに挑戦するときは、こんな板がいいなあ。
ちなみにこの日はNordica/SL Rにも乗れた(再試乗)のだけど、こっちは意外なことにずらして切るタイプの小回りではグリップがいまいち鈍かった。
3.Nordica/NRGY 90 177cm

NRGYと書いて「エナジー」と読むらしい。今のマイ板(HELL&BACK)の後継ラインナップということで乗ってみた。
う〜ん、あくまで「俺には」という前提付きではあるが、いまいち使い道というかマッチするシチュエーションが想像できない板。
R=19.5mということで、実用レベルのカービングは厳しいし、かといってセンター90mmではゲレンデパウダーですら浮力は十分得られなそう(俺の体重では、ね)。
「○○ならまかせろー」というアピールポイン卜が無いのでちょっと食指が動かないかな。もっと体重が軽い人なら楽しめそう。
今回新規で試乗したのは以上の3点。
さて、今回は購入候補のSalomon/X-RACE

と、Nordica/DOBERMANN SPITFIRE EVO EDT

が両方とも出品されており、初めて両者を同一コンディションで乗り比べることができた(Nordicaに関しては事前の問い合わせで「出品されない」と聞いていただけに嬉しいサプライズだった)。
とはいえ当日は典型的な春雪(2日目はそれに加えて濃霧)に、200人以上という試乗会参加者のほぼ全てがSTAGE2(アサマ2000唯一の上級斜面)で滑るため、全面ボコボコであり、板の性能を試すには不向きなコンディション…。
正直、NordicaとSalomonどちらが良いか、決定的な判断を下すには至らなかった。が、2つ感じたことがある。1つは、NordicaはSalomonに比べると勝手に走っていくことが少ないということ。もちろん、「勝手に走る」と感じること自体俺の技量不足によることなので、Salomonが悪いというわけではなく、NordicaがGood for meな板だということかもしれない。
もう1つは、これは実は五竜のときも感じていたことなのだけど、Salomonはときどきテールが引っかかるようなことがある。特にコブで顕著で、自分としてはもっと板を回し込みたいのに、テールが引っかかってそれ以上の回旋操作が拒否されてしまい、そのまま下に抜けていこうとすることががたびたびあった。Nordicaは、大回りでの安定性ではわずかにSalomonに引けを取るが、足元でのスキー操作への反応がよく、小回りではグニグニと曲がってくれる。Salomonは板の性格として、「足元でこねくり回さずに体重乗せて角付けしてカービングせいや!」という指向が強いのだろうと感じた。
いずれにしても、もうこのレベルの板になると、少なくとも俺レベルでは優劣を論じる意味が無い(自分の技量の低さが板の「個性」を発揮する以前性能のところでキャップをかけてしまう)と感じた。なのでもうあとは値段で選ぼうかなという感じ。今日の両板のフィーリングをよく覚えておきつつしばらく迷って、最終決定を下したい。